今週のジャンプがすごかったんである。申し訳ないが、ネタバレをする。ネタバレをするために木曜まで待ったと言っても過言でない。
爆豪くんが死んでしまったんである。正確には心臓を抜き取られてしまったんである。
衝撃の展開である。ここで爆豪くんが出てくる理由はなんだろう、とは確かに思った。意味もなくキャラを出して、負けて、キャラを出す、という展開もあるだろうが。しかし、ここで爆豪くんを出すにも関わらず、理由がない、などとあるだろうか。
俺はだから、このギリギリのピンチにデクが登場する。このマンガにおけるヒロインは一応お茶子さんだと思っているのだが、そこまで明確なヒロイン感はない。ずっと因縁のライバルだった爆豪くんこそ、窮地を救われるポジションでありうるのではないか、と俺は思っていたのである。
悟空が助けに来るのはブルマやチチよりもベジータの方がしっくり来る、みたいな理屈である。デクがピンチを救いに来るのは爆豪くんだし、逆に言えば爆豪くんが駆けつけるのもデクだと思うんである。
それが、まさかの、心臓抜き取られである。個人的には、デクの明かされていない個性の一つに窮地を救うものがあり、例えば、なくなった身体能力を補完する代わりに、離れられなくなるというような個性がないか、と期待したりする。
あるいは、オールフォーワンに攻撃されたということは細胞が身体に混入したということで、オールフォーワンに侵食されたことを意味する。爆豪くん=オールフォーワンとなりつつも、爆豪くんのメンタルパワーによって復活。つまり、日本のヒーロー界がデク=ワンフォーオールと爆豪くん=オールフォーワンの双頭体制になる、という展開なんかも期待はするのだが。
これはもう妄想以上のものではなく、まずもって死んでしまったんであろう。あまりにも意外。何より意外なのはデクのいない場面で死んでしまったということである。着いた頃にはもう遅い、あるいは、手遅れの場面に出くわしてしまうパターンで。こんなにもあっけなく爆豪くんが死んでしまったことに、驚きを隠せない。
で、その上で書くのもなんなんだが、面白かった。めちゃくちゃ面白かった。マンガの面白さはこれなんである。話が動いた瞬間が、やはりマンガは一番面白い。理想で言えば、毎回きっちり話が進めばいいのだが、伏線や展開を考えるとそうもいかない。このヒロアカは第一話からずっと積み上げてきた、爆豪くんとデクの関係性があるからこそ、衝撃的でインパクトが強く、面白い。余韻を残し、一縷の望みもありそうな描写もうまく、非常に面白かった。
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