嫌な時には炭酸を飲むべし

 嫌なことがあったんである。小学生か、という出だしであるが。大人は小学生よりも嫌なことに出会う確率が高い。やんぬるかな。

 朝から俺は炭酸が飲みたくなった。ビールの比喩表現ではなく、炭酸飲料を飲みたくなったんである。これはどうしたことか。自販機でオレンジ100%、にも関わらず炭酸飲料を買って思ったんである。

 俺はビールを飲みすぎて、ストレスにビールを求めている。しかし、大人として朝からビールを飲むわけにいかないから、理性として炭酸飲料を飲んでいるのだろうか。

 あるいは、俺は本質的に炭酸飲料が実は好きで、その結果としてビールを飲んでいたに過ぎないのか。今俺が炭酸飲料を求めているのは、単純に炭酸が好きだからなのか。

 はたまた、俺は禁酒時期に炭酸だけを飲んでいた時期があった。ウィルキンソンや富士山の甘味なしサイダーを買って、しゅわしゅわ飲んでいたんである。これでビールを飲んでいる気分にならないかと思ったんである。

 ならなかった。が、なった。無糖サイダーを飲んでも全然ビール気分にはならなかったが、炭酸は美味かった。口内が弾ける感触は刺激的で、それだけでちょっと楽しい気分になれた。パブロフの犬の如く、ストレスには炭酸。その思いで、俺は今炭酸を飲むのだろうか。

 答えは何か。知らんとしか言いようがない。わからんが、とりあえず、オレンジ100%炭酸である。濃縮還元だからこそできる、定義上でしかあり得ない100%炭酸。これが現代の食文化の粋である。うまい。

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