人生初めてバズったので、知見をまとめる

 別アカウントでガンダムの感想をツイートしたら、バズってしまった。生涯初バズりである。2000くらいだが。初めてバズってわかったことがいくつかあったので、知見として残しておこうと思うんである。

理解のされ具合が全然違う

 俺が書いたのは3連ツイートである。140文字で収まらなかったので、都合420文字を読まないと意味が伝わらない。そういう文章である。でも、リプライを見ると、半分以上の人は最初の1ツイートしか読んでいないのがわかる。

 これは俺にも心当たりがある。twitterでリツイートするのはたいてい最初の1ツイート目であり、それ以上を読もうと思ったらツイートを展開しないとならない。たいていの人はそこまでしないから、1ツイート目だけを読んでリプライを送るんであろう。

 これは全く他人事ではないので、俺も気を付けないといけない。だいたい140文字で何事かを伝えることは不可能なので、結構な人が連続でツイートする。慣れていない人だとぶら下げることもしないから、真意はかなりの確率で伝わらない。

リツイート数で受け取られ方が変わってくる

 リプライから受ける感触でしかないが。内容がどんどん過激になっていくんである。最初は「私はそうは思わないです」「自分も同意見です」という穏便な形式のリプライが多い。ここはまだ対話の通じる平和なtwitterである。100RT以下だとフォロワーか、フォロワーのフォロワーくらいで、ケンカ腰だと差し支えるというのもあるんだろう。

 このくらいだと、仮に1ツイート目しか読んでない相手でも、「私の言いたいことはこうなんですよ」と返せるし。「あなたの反論も正しいと思います」とか「見た直後の感想なので、語気が荒くてすいません」と返信をすることもできるんである。

 しかし、100RT超えてくると、リプライの内容がだんだん過激になってくる。「あなたが言う通り、原作はくそだ」など同意見ではあるものの過激すぎる人、「節穴かよ」みたいなケンカ腰の人、「〇〇と△△は見た? □□は?」など対話が吹っ飛んでる人。これが日に20件くらい来るので、もはやいちいち読んでリプライは不可能である。

 おそらくこの段階でも平和的な人はいるのだが、5件に1件でもケンカ腰の人が出てくると、読むたびにメンタルが削られる。相手にとっては自分とツイート主の1対1なのだが、俺からすると1対20くらいなんである。個別のリプライなどできるわけがない。

 察するに、100RT以下くらいだと「なんか言ってるな」くらいであり、言うなれば喫茶店で横のグループがしゃべってる内容が聞こえてくるくらいの感じなんだと思うんである。これが100RTを超えると「元気よく大声で騒いでる」という風に受け取られ、言うなれば「路上ででっかい声でわめいてる人」になってしまうんである。だから、「うるせえ、馬鹿野郎」というようなテンションで怒鳴り返されてしまう。

 SNSの恐ろしいところは、つぶやいた当人の意識の上では全く何も変わっていないのに、受け取る側の意識や認識がRT数によって変わっていくところなんだと思う。「何をつぶやくにも気を付けよう」というのが処世術ではあるのだが、実際バズってみると気を付けるのはかなり難しい。

 「冷蔵庫に勝手に入って遊ぶ」といった行為は明らかに法律に反するため、個人の精神の中で容易にジャッジできる。しかし、「ある作品を好きか嫌いか」は法律に何ら反しない。SNSはしばしばクラスタの中で完結しているから、好みが合致する友人同士で「あれは好き、これは嫌い」という方向性で会話することになるわけで、「これは嫌い」がよそのクラスタに流れれば対立の軸になるのは明白なんである。

当人は全然傷つかない

 俺は炎上してる芸能人や一般人が、へらへらしたまま、炎上を意に介さないのを見て、「人の心がないんか?」と勝手に思ってきたのだが。自分が当事者になってみるとわかる。はっきり言って、誰に何をリプライされようと、あまり心に来ないんである。

 これはメンタルが強いとか弱いの問題ではない。気が付けないんである。何故かというと、twitterを開くたびに通知が20件とかあると、中身を見る気がなくなる。最初は俺も律義に読んでいたが、上述したように大半のリプライは1ツイート目しか読んでおらず、内容的にも的外れである。これが3回くらいあると、情報としての確度が低すぎるため、読む価値を感じなくなる。友人知人からのリプライがないかの確認しかしなくなるんである。

 しかも、結構な割合で直接のリプライではなく引用リツイートで反論されていたりするのだが。twitterのスマホアプリの仕様なのか、引用リツイートを追うのはかなりめんどくさい。反論の大半は目につかない仕様なんである。

 炎上している芸能人がへらへらしているのは、おそらく、こういう事情があるからなのだろう。彼らの通知欄は日ごろからRTで埋め尽くされているだろうし、意味のある反論以上に意味のないリプライも多い。読んでいられないから読まないし、読まなければ気が付くはずもない。

 俺はそれを勝手に鈍感なのか、極悪なのか、とうがった見方をしていたが。そうではない。これはtwitterの仕様、人間の処理能力から言っても、気が付きようがないんである。俺は知人から言われて初めて、批判している人がたくさんいることに気が付いた。

 まだ人生でバズったことがなかったので、大変嬉しい。嬉しいというのは、普通にゲームを遊んでいたら、思いがけないレアキャラと遭遇して、「〇〇に出会った」というシルバーくらいの実績を解除したくらいの嬉しさである。

 俺も今後「1回はバズったことのある人」としてしゃべることができる。発言権が増したような錯覚を覚えるから、狙えるならやってみたい、という気持ちになる。これはわかりやすい承認欲求の発言の仕方で、我ながら人間らしい。

 しかし、通知欄が死ぬという実害が出てくるので、嬉しくなさもある。友人からリプライが来た時に気が付けないし、気が付けても「後で返信しよう」と思っても見つけ出せなくなったりする。これが地味にめんどくさい。

 これはうっかりバズるとSNSのコミュニケーション機能が低下するということであり、twitterの仕様バグと言ってもいいと思う。また、3連ツイートをしていると、それぞれについたリプライが順不同に表示されてしまうため、「どこについて返信くれてるん?」という気持ちになる。これもtwitterくんには改善してもらいたい。

 ようするに、「友人とのコミュニケーションとそれ以外からのコミュニケーションをきれいに管理する標準的UI」と「複数のツイートに対する返信を時系列順に表示するクエリ」が欲しい。検索オプションを駆使することで実現できそうな感触はあるが、毎回検索で表示するのが大変なんである。

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